【雨漏り防止に知っておきたい】防水工事の基礎知識を紹介

防水工事というと、水を扱う工場や調理場など専門的な場所で行われる工事に思われがちです。
しかし、雨漏り防止などで意外と身近なところで施工されている工事でもあり、住宅でも頻繁に行われています。
そこで今回は、防水工事とはどのようなものなのか基礎知識についてまとめていきます。
 

・そもそも防水工事とは？

防水工事は建物や構造物に対して、文字通り防水機能を持たせる各種工事を指します。
雨や雪、水、紫外線といった外的な影響に対して長期的に建物などを保護し、守るための作業です。
 

瓦などの屋根材がない場所、屋上などに施工することが多く、屋上がある住宅に施工します。
防水工事は、新築時に施工するほか、
防水材の標準的な耐久性能は大体10年から15年程と言われているのでその期間で実施されています。
また、防水工事を施工した防水層が変色や亀裂が生じた場合は、
メンテナンスや補修などの目的で施工される場合も少なくありません。
こういった防水工事を施すころで、雨漏りの可能性を抑え、長期にわたり防水層を維持することができます。
 

工事対象となるのは陸屋根、屋上、バルコニー、ベランダ、水平な屋根面などです。
また、共同住宅に設けられている共用の廊下（開放廊下）や外壁などにも用いられているのが特徴です。
そして、これらの対象は、いずれも防水工事をすることで下の階や屋根の下の部屋を水から守ることができます。
工事の方法は、主に2つあり、工事に用いる素材はアスファルト・ウレタンゴム・塩化ビニル系シート・FRPなど、
様々な種類の材料があります。
その点についても次の項目で解説していきましょう。
 

・防水工事の基礎知識：主な工法の紹介

防水工事には、主に密着工法と絶縁工法があります。
これらのいずれかを選択して、様々な種類の防水工事が施工されます。
 

密着工法は、防水の素材（防水層）を下地に密着させる工法です。
防水層にひび割れが発生したり、膨れが発生するといった点があるものの、メリットが多い工法とされています。
そのメリットとはコスト、工事期間といった点が挙げられます。
コストは、比較的安く施工できる点で、安く防水工事をしたい場合におすすめの工法です。
工事期間も絶縁工法に比べて比較的早くできます。
そのため、破損していて雨漏りの危険性がある場合には迅速な施工を受けられます。
 

絶縁工法は、防水層を下地に密着させない方法です。
アスファルトシートを下地に敷いて、その上に防水の素材を施工できるのが特徴として挙げられます。
重量物をその上に乗せると破損するデメリットがあるものの、下地への影響や寿命の長さが強みです。
シートを敷いて施工するため、下地にひびが入っていてもぬれていても施工することができます。
 

・基礎知識で知っておきたい防水工事で用いられる種類の紹介

防水工事で用いられる主な種類は主に6つで、以下に挙げられます。
 

1.ウレタン防水工法
2.FRP防水工法
3.ゴムシート防水工法
4.塩ビシート防水工法
5.超速硬化ウレタン防水工法
6.アスファルト防水工法（改質アストーチ工法）
 

ウレタン防水工法は、最も頻繁に行われる種類で、防水層としてウレタンを使用します。
FRP防水工法は圧倒的な耐酸性があり、防水層を劣化させる酸性雨・紫外線から建物を長期的に保護できます。
繊維強化プラスチック（FRP）を防水層にします。
ゴムシート防水工法はゴムシートを接着材で固定する方法で安価なのがメリットです。
塩ビシート防水工法は、仕上がりが美しい施工方法で、耐久性も比較的あります。
超速硬化ウレタン防水工法は、ウレタン防水工法の発展型で、
機械を使って均一に高性能なウレタンを塗布していく工法です。
シンナーを用いないため環境にも優しいのが特徴です。
アスファルト防水工法は、アスファルトシートを加熱して溶着する方法で、
従来の熱アスファルト防水の弱点である施工時のにおいや煙を抑えています。
 

・まとめ

防水工事には様々な種類があります。
いずれも特徴があり、防水を行うにはメリットのある工事方法です。
今回紹介した基礎知識をもとに防水工事を検討しましょう。