外壁工事の種類と特徴は?耐用年数から実施時期を考えよう
外壁の状態を良好に保つことは建物の寿命を延ばす上で欠かせません。
外観の良し悪しにも影響を及ぼすので、外壁工事を定期的に実施している場合もよくあります。
ただ、外壁工事として何ができるのか、いつ必要になるのかがわからない人もいるでしょう。
この記事では外壁工事の種類と特徴について解説した上で、耐用年数の観点からどのようなスケジュールで実施するのが望ましいかを紹介します。
・外壁工事の種類とは
外壁工事には大きく分けると3つの種類があります。
外壁工事として最もよく知られているのは外壁塗装です。
外壁の塗装は建物の色や雰囲気を整えるためだけではなく、建物の耐久性を高める目的でも行われています。
塗料は膜となって外壁を覆っているのが特徴で、外壁と外気を遮断する役割を持っています。
そのため、塗料は土埃や水濡れなどによる劣化を防ぐ役割を果たしているのです。
また、塗料には機能性が付与されているものが多く、紫外線を減らしたり、熱を遮断したりするものもあります。
このような機能によって外壁が受けるダメージを和らげて寿命を延ばすことができます。
外壁の損傷が激しいときなどには張替工事がよく行われています。
張替工事とは外壁を取り外して新しいものに交換する工事のことです。
外壁の中まで劣化が進んでしまったときには張替工事をして安全に利用できる建物にします。
外壁の種類を変更することもできるため、住みやすさやデザインを変えたいときにも行われる工事です。
外壁の補強をするときなどには重ね張り工事が実施されています。
張替工事とは違って、重ね張り工事の場合には既存の外壁をそのままにします。
新しい外壁の素材を上から張り付けることで施工するのが特徴で、まだ既存の外壁の劣化が著しく進んでいない段階でよく用いられている方法です。
・外壁塗装の耐用年数
外壁工事の中でも最も頻繁に実施する必要があるのが外壁塗装です。
外壁塗装の耐用年数には二通りの考え方があるので注意しましょう。
1つは国税庁によって定められている法定耐用年数です。
法定耐用年数は建物の構造と用途によって異なっています。
店舗や住宅用の建物の場合には木造や合成樹脂造なら22年程度、木骨モルタル造なら20年程度です。
工場や倉庫として用いる場合には木造や合成樹脂造で15年程度ですが、事務所用の木骨モルタル造の建物なら22年程度になります。
このように大まかに見てみると20年前後の法定耐用年数になっています。
もう1つは外壁塗装に用いている塗料の耐用年数です。
外壁塗装に用いる塗料は製品ごとに耐用年数の目安が異なっています。
ウレタン系塗料、シリコン系塗料、ラジカル系塗料、フッ素系塗料が外壁塗装ではよく用いられていますが、種類の違いによって耐用年数に大きな差があります。
ウレタン塗料では6年~10年程度、シリコン塗料では9年~12年程度、ラジカル塗料では12年~15年程度、フッ素系塗料では12年~18年程度が一般的です。
耐用年数を見てみると10年~20年程度に一度は外壁塗装をする必要があるとわかります。
外壁工事のスケジュールを立てるときの目安として活用して下さい。
・まとめ
外壁工事には主に外壁塗装、張替工事、重ね張り工事があります。
最も頻繁に行う必要があるのが外壁工事で、耐用年数を目安にして定期的に実施していれば建物の寿命は長くなるでしょう。
実際には環境などの影響によって耐用年数よりも短い期間で外壁工事をしなければならない場合もあります。
定期的に外壁の状態を確認し、汚れが目立ったり、ひび割れなどが見られたりしたときには外壁工事をプロに相談してみるのが大切です。
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2021/04/16